4月 26, 2012
新納 翔 連載#06 アプリに使われていませんか?
前回ノーエフェクトの写真、NEIG(No Edit InstaGram)の話をしたけどもちろん加工するのだって楽しい。
デジタルの時代になって、加工するための写真、いわゆる「素材」としてのイメージという考えがより強くなって来た様に思う。
iPhoneで加工する際、なんらかのアプリを使うと思うのだが、今日はこれが言いたいのだ。
アプリに使われていませんか?
なんとなくアプリのエフェクトを順番にいじっていて仕上げるのも悪くはない。
僕はぱっと手順の少ない方がアプリとしてはいいと思っているけど、加工するからには「こういうイメージにしたい!」というのがあって、
だからこのアプリをこう使うんだ!という気持ちもあっていいのではと思うのだ。アプリは使うのであって、使われるものかとねw
フィルムの時代からゼラチンシルバーセッションといって、同じネガを複数名の写真家が別々に焼くという事があった。
各々撮影者ではないから、そこから感じ取ったイメージは当然異なる。
逆にいえば、自分が感じ取ったものだけが全てで、それをプリントというものに具現化する。
見ている側としては、プリントに表れる皆の差異がとても面白いのだ。
今回はそれに習ってiPhoneで撮影した1つの写真から色々いじってみたいと思う。
題材に使うのは本当になんでもないような街角の一枚。それぞれの違いを見て欲しい。
オリジナル

なるべく加工は少なめにし、やや手前のアスファルトが余計な気がしたのでトリミング。
Photo Power - Xing BiのトーンカーブとCool fx - The Tiffen Companyでノイズ調整。

都会の汚れた壁、これはモノクロで粗っぽく仕上げてみる。
Cool fx
Spica - Super Monochrome - Daisuke Nogami

古写真の様に加工してみる。1930年代と言っても分からないように。
Iris Photo Suite - Pranav Kapoor
PhotoPower
スクウェアサイズを意識して遊んでみる。
モノクロでも違う雰囲気に。
Dramatic Black & White - JixiPix Software
TiltShift Generator - ミニチュア風トイカメラ - Art & Mobile
Cool fx
Instaplus - もうちょっと良いカメラをInstagramに - Metal Red Inc.

東京の薄汚れた壁をくすんだ色調で表現。
Snapseed - Nik Software, Inc.
HDR FX - JellyBus Inc.
そしてこの写真を可愛くポップにしてみようと試みると、どうにもうまくいかない。
そういうセンスがないみたいだ。諦めて完全に写真を素材に。
オリジナルの写真使って誰かかわいくポップにしてくださいな。無断で使って構わないので。

Snapseed
Effects Camera - Good Day Today
InstaPlus
ちなみにMacに取り込んだついでPhotoShopで加工してみた。

わかりづらいけど、ハイライトの階調を残してレタッチしているので細かな部分はやはり違う。
とはいえ、このサイズならiPhoneアプリでもかなりのレベル。恐るべし。
自分がどういう風に仕上げたいかを明確にできると加工のスキルもあがると思います。
さっきのポップな加工まってますからね!
IGにのせたら私@nerorismまでRTしてくださいませ。
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