9月 21, 2012
新納 翔 連載#09 iPhoneで撮りiPhoneで撮る
iPhoneの表現範囲はアプリの発達によりどんどん加速しているように思える。
きっと、それだけでなく、iPhone含めデジタル化が取り巻く環境によるものであるのかもしれない。
銀塩が無くなりそうだとか、
Kodakの終焉を心配する声を聞きながらその一方で,
えんぞさん率いるInstagramers-Japanの活発な動きを見ていると、
なんだかそういった懸念の声も時代の流れなのかと思ってしまうくらいだ。
この度私不肖新納は、11月に広島大学にて写真展及び講演会をすることになった。
本来、打ち合せを兼ねて広島大学で出会ったiPhone使いの有川君( @SilenceAngstrom )の事を当記事で扱うつもりだったが、
急遽こちらを思いついてしまったので彼は次回ということにさせていただく。是非お楽しみを!
iPhoneで表現する事に関しては私が口を挟むまでも無いフィールドがすでに出来上がっているが、
iPhoneは撮影するための道具として存在する事もまた無限の可能性を秘めている。
特にLED系のアプリはかなり重宝している。
これは私が仕事でもつかっているくらいなので、スタジオにはいるのもいいけど、
アイデア次第ではiPhoneで済んでしまうおそろしささえある。
写真はアイデア、色々チャレンジしてみて自分なりの表現を見つけるといいと思う。
これは某雑誌で彫刻家、Kenji Kawais氏の作品を撮ったものである。
(http://www.kenjiart.com/index_j.html)
依頼されて実物を見て予想以上に大きく、横幅1mを越える実物を見てはたと困った。
これを自分なりにどう表現するか。試行錯誤のすえ、
長時間露光とiPhoneのLEDライトという作戦でイメージ通りに仕上がった。
1分を越える露光の間、自分の残像が残らない様にひたすら動きつつ、
張り紙で出来た彫刻にLEDライトの光を当て続けた。
まるで光のペインティングのみたいな作業。
以下に上げるのは真っ暗な部屋でiPhoneのライトだけで撮影したものである。
十分な写真が工夫次第で撮れるわけだ。
撮影に用いたカメラはCannonの5Dだが、iPhoneの照明はプロから見ても非常に有効な事が分かる。
iPhoneで撮るのもいいが、iPhoneで撮ってみてもこれまた面白い世界がありそうだ。
model:Hanihara Asami
http://studio-instant.tumblr.com/